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機械の動き


続けて腰下を2台分解しました。
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W1のケースを分解してクランクを取り出すと、ドライブ側のベアリングは必ずクランク側に残ります。
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クランク側のインナーの締めがきつく、ケース側のアウターの締めが緩いということですが、
わざとケース側の締めを緩くしているのでしょうか?
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タイミング側はプレートで挟まれているので、ベアリングはいやでもケース側に残ります・・・。
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クランクは運転中、軸方向に僅かに伸び縮みしてると想像しますが、(そうは言うけど本当にそうなのか?)
ガチガチでは成立たないので、どこかでそれを吸収していると思うのが自然ですね。
W1の場合、ドライブ側のベアリングアウターとケース側のハウジングがその部分だと思います。

締め代がないとアウターは回ってしまうので、規制されながらもわずかに動いているんでしょうネ~。

クランクシャフトにしても、カムシャフトにしても、必ずスラスト受けを設けてます。
どこかでしっかり首根っこをおさえているんですネ。

W1では、タイミング側がクランクをおさえていますネ!

機械はよく考えて作られてますネ~。(汗)

























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クランク分解

クランクの分解整備が徐々に増えてきています。
それとともにダメージを受けているクランクに接する機会も増えることになります。

まずは分解前に一通りのチェック。
クランクシャフト外周の振れを見ているところです。



ドライブ側のシャフト外周振れは16/100㎜ありました。
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抜いてみると、ピン表面のニードル転動面の両はじに剥離が発生してました。
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コンロッド大端内面は広い範囲で剥離しています。
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両はじの剥離が強いのは、ニードルがskew(たおれ)で蛇行したせいでしょうか。
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ニードルの剥離も両端に起きています。
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このクランクはスラッジは少ない方です。 オイル管理が良かったと思います。
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剥離の発生は乗り方もあるけれど、やはり長年の使用による「疲労破壊」なのでしょう・・・



















剥離のないクランク

最近分解したクランクです。

分解してオイルを拭取り、剥離が無いのを確認できるとホッとします。
小さい剥離の場合には外から異常は感じられず、分解してみないと分らないからです。
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分解しながら、ロッド大端内面、ニードル、クランクピン外周面・・・と点検していきます。
ニードルが転がった痕跡はクランク毎に差はあるものの、剥離は見逃す訳にはいきません。
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「剥離」 は爆発力を受ける上死点付近に発生しますので、この辺りをしっかりチェックします。
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このクランクでは剥離はありませんでしたが、ニードルの当りは強い方ですね。
バランサー中央部に堆積するスラッジの量は平均レベルでした。
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いよいよ5月、来週は「箱根ミーテング」ですネ~。










腰下(ケースとクランク)のOH ⑤

エンジンの腰下を構成するのはクランクシャフトとクランクケース !!         
クランクと共にケースの組立ては細心の注意が必要です。

w1のように、クランク両端軸受けのタイプではベアリングに大きな負担がかかります。
運転中のクランクの変形も受け止めなければならず、w1の歴史の中でベアリングは何回か仕様変更されています。
開発資料を見ると、最終仕様に落着くまでの苦労は大変なものがあったようです。

結果について評論するのは簡単ですが、クランクの変形を吸収することを考えると、
ドライブ側もしかるべくしてボールベアリングになったと思います。
しかも、最終型はベアリングホルダーまで廃止して見事です。
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両サイドのベアリングはケースハウジングの変形や締代をチェックして慎重に圧入します。
タイミング側は両側からプレートでしっかりホールド!


ケースへの組立ては、まずクランクをタイミング側に圧入します。
そしてカムシャフトをセットします。忘れたら悲劇ですネ。
軸受けには油を忘れずに!(カムに着いている赤いものはグリース状の組立てオイル)
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ケース合面に液体ガスケットを塗ってドライブ側をはめ込み、締結ナットを均等に締め付けます。
ケースを正立にし、組立て冶具でクランクが軽く回転する位置を探します。
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無事に腰下が組み上がりました。クランクの回転も軽いです。(嬉)

腰下(ケースとクランク)のOH ④

各部の洗浄(オイル通路は徹底的に) → クランクピンのラッピング → コンロッド大端孔の内面ホーニング → ニードルの組替え → 各部寸法測定・・・と作業を進め組立ての準備が出来ました。
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もう一つ、組立て前にD側・T側クランクシャフト単体でフレが無いかチェックします。
フレが出るのはシャフト端のセンター孔が傷んでいる場合が多く、シャフトが曲がっていることはまずありません。
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圧入工程を経て芯出し調整をします。
フレは左右ともシャフト外周で2/100mm以内に入りました。芯のフレで言うと1/100mm以内ということになります。
この後、オイル通路のメクラを締め込んでバランスをチェックして完了です。
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剥離があったものの、その後の組立ては順調に進みました。(嬉)

腰下(ケースとクランク)のOH ③

代わりのドライブ側クランクが見つかりました。これでOHが再開できます。
左側が代わりのクランク、右側が剥離が見つかったクランクです。
クランクの芯がしっかり出るようピッチのグループ表示が同一のものを使います。
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剥離が見つかった同一部分の状態。
整備前なのでローラーの転がり跡は残っていますが、ピン表面の状態は良好です。
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シャフトの根元の「2」の刻印はピッチのグループ表示。
(ピッチのグループ表示については2011,4,22に書いたので割愛します)
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腰下(ケースとクランク)のOH ②

クランクを分解しました。
バランサーのピン穴中央部に三日月型に堆積したスラッジが見られます。
このクランクのスラッジは、量は通常レベルですが、乾いていて、最後の運転から大分時間が経っているように推測されます。
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ドライブ側クランクピン外周面に小さな剥離が発生していました。
残念…毎回ショックを感じます。
剥離の場所は上死点を過ぎた辺り、爆発力がかかり始める位置ですね。
コンロッドの方は大丈夫でした。タイミング側もOKです。
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クランクピンの剥離は必ず進行しますから、このまま組むことは出来ません。
転動面はメッキなどの修理は効かないので、この部分は交換するしかありません。


ドライブ側(左側)のニードル表面にも一部に剥離が見られ、全てのニードルの表面が荒れています。
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剥離はタイミング側でも起きるので、過負荷や潤滑不良で疲労が進むと、わずかに条件の悪い側で先に発生するのでしょう。

腰下(ケースとクランク)のOH ①

お客様から腰下のOH依頼がありました。クランクをOHしてケースへ組み込みます。
このクランクは、w1SA~w3に組まれている後期型のタイプです。

写真のように、OHで送られてくるクランクにはかなりの割合でドライブ側にサイドベアリングが付いています。
ケースを分解するとき、ドライブ側はクランクと一緒にベアリングも抜けてくるということですね。
アウターレースの外周面が光っていて、ケースの中で少し回転していた痕跡もあります。


ケースもきれいに洗浄して送って下さいました。
ドライブ側、タイミング側とも、ベアリングのハウジング内径をよくチェックして作業を進めていきます。
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ニードルも剥離

ニードルベアリングも一部剥離していた。

クランクピンの剥離

お客様(実動車)のクランクを分解したらドライブ側のピン表面(上死点前付近)が剥離していた。
こうなると修理は難しく、代替パーツを用意するしかない。
メッキしても田んぼにアスファルト舗装するようなもので、ダンプ(ニードル)が走るとすぐ割れる。
コンロッドはダメージなし、タイミング側も正常だった。


スラッジの堆積

分解したクランクのオイル通路には長年(40年)の運転によって三日月状のスラッジが堆積している。
スラッジはエンジン各部分が磨耗してオイルに流れ出た鉄粉の塊!
ウエッブに圧入された左右のクランクピン端部はオイルが澱むので、運ばれてきたスラッジが遠心力のせいで、外周側から堆積していく。
スラッジがいっぱいになると、ある時まとまって崩れ出ると考えられる。
スラッジの塊は研磨剤のように作用して下流のピン・コンロッド・ニードルを攻撃する。

写真の例は程度の良い方でスラッジは少ない方。オイル管理等日頃の手入れが良かった思われる。

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e-Mail:info@u-crank.com

当社「U-CRANK」はカワサキバイクW1エンジンのOH(オーバーホール)を行います。
従来困難とされてきたクランクシャフトも完全分解して特製ニードルに交換します。
精度の高い組立てはエンジンの振動を減少し快適な走行を実現します。
W1は製造されてから既に40年経過しています。
分解するとオイル通路に堆積したスラッジによりダメージを受けているクランクが少なくありません。
故障する前に是非早期のOHをお勧めします。
お気軽にご相談ください。

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