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リング・ピストン・シリンダーの組付け

トップリングが折れていたSAです。
シリンダーのボーリングが終了したので腰下に組付けます。



シフトアップ製の0.5OVのピストンとリング。
外周に白いクロムメッキが施されているのがTOPリング、黒い鋳鉄製のままなのが2ndリングです。
どちらもサイズとメーカーの刻印が打たれている面を上にして組みます。
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シリンダーが無事挿入されました。
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A,、Bの印はボーリングした時のマーク。
ピストンの径が微妙に違うため、ボーリングはそれに合わせて隙間を同一になるように仕上げます。
もちろん、真円度、円筒度が最重要!


ゆっくりクランクを回しながらシリンダーナットを締めていきます。 少しずつ、交互に、均等に!
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リングがスムーズに摺動しているか・・・最も重要なチェックポイントですネ~。



ダイナモとガバナーの修理が完了するまでにフロントチェーンケース・クラッチを組付けます。
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仮組みしてチェーンの張りを調整しミッションを固定します。
その後、本組みしてカバーを被せます。
(張り過ぎず緩過ぎず、細心の注意が必要デス!)











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リングの組み間違い

お預かりしたW1Sのエンジンを分解しました。
オーナーのOさんは、整備済みできれいなSを最近購入されました。
エンジンは、排気音も良くて程度は良かったのですが、何か違和感があります。

シリンダーを抜いてみると、0.5㎜オーバーのシフトアップ製ピストンが組まれていました。
左右ピストンのスカート表面もきれいで全く問題ありません。

但し、リングをよく見ると、トップとセカンドが逆に組まれています。


ピンを抜いて作業台で良く観察しました。
頭部も幾分湿り気味ですね。
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やはり、セカンドリングが上に、トップリングが下に組まれていますね。
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もう一方のピストンでは、さらにトップリングが裏返し・・・
(トップリングは対称断面ですから、この向きのまま位置を戻せばいいのかもしれませんが・・・スッキリしませんネ)
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組み間違えると、リングはどう機能していたのか・・・頭が混乱します。
ガスシール機能、熱伝達機能、オイル掻き機能、フリクション・・・やはり正規の性能は発揮していなかったでしょうネ。
トップとセカンドリングの働きは異なり、相乗効果で高性能を発揮する訳ですから、リングをキチンと組むことがとても重要ですネ。


エンジンはリング位置を戻して組もうかと思いましたが、
シリンダーの内径寸法も精度が悪かったので、1.0オーバーサイズでボーリングすることにしました・・・。
ヘッドの方も、バルブガイドのガタが大きいので入替えました。












トップリングが折れてる!

お預かりしたSA、整備のためエンジンを分解しました。

ヘッドを外し、シリンダーを抜いてみると、タイミング側(Yカバー側)のピストンだけ焼付き痕が・・・。




ドライブ側のピストンはきれいなもんデス。
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ピンを抜いて外してみると・・・、なんとトップリングが2つに分れて落ちてきました。(焦)
オイルを拭取って、お日様の下で良く観察しました。(スラスト側)
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ひっくり返して反対側の様子。(反スラスト側)
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スカートのほぼ全周に強い当たり痕が見られますねー。


トップリングはいつ折れたのか・・・
破断面を見ると、内側が当たって光ってますから、折れた状態で運転されていたと推測できます。
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合口断面にも外側が当たっていた痕が見られます。
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なんで当たる位置が異なる?


上下面も、リング溝との接触部分がかなり摩耗しています。 強烈なフラッタリングが発生(?)
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正常に組まれたリングはめったに折れませんから、組む時のダメージで折れたと想像されます。
溝の中で、リングは機能を果さず暴れていたのでしょうね・・・。



左右ピストンスカートの対照的な状況を見ると、図らずもピストンリングの熱伝達作用を認識しますネ。
折れたトップリングはピストンの熱をシリンダーに逃がしていなかったんですね。 熱膨張して焼付いた・・・。
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リングがピストンの熱を70%シリンダーに伝えますから、最も役割が大きいトップリングの折損は重大ですね。

それでも回るのがWのエンジン・・・。


























シリンダー下端の磨き

お預かりしたシリンダーのボーリングが終りました。
出荷までにまだ幾つかの工程があります。
仕上り寸法の測定、ヘッドボルトネジ孔の再タップ、洗浄、タペットの組付け・・・などです。



ボーリング後のシリンダーを見ているといつも、オートレースの時代を思い出します。
選手の皆さんはエンジンを素早く組むために、シリンダー下端の「面取り」部分を磨いてました。
この加工によって、工具を使わずにシリンダーを組めるのです。
すなわち、「面取り」に具合良くリングコンプレッサーの役目をさせる訳ですね。
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今回、懐かしくなって、思わず磨いてしまいました・・・
サンドペーパーで十分磨けますが、リュ-ターがあると早くきれい仕上ります。
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オートのシリンダーでは15°で面取りされてましたが、Wはもう少し立ってますネ。
その面を滑らかに磨き、摺動面との境の角も軽く丸めます。
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軽く磨くだけでもリング挿入のし易さは格段に向上します。一度試して見て下さい。(とっくにやってるか~)
但し、磨いた後はよく洗って下さい。
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『ピストンリングの仕組み』で書いたように、リングを傷めないで確実に組むことがすごく大事です。

ピストンリングの仕組み ⑩

ホーニング済みのW1シリンダー
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リングの「薄幅化」で低フリクション、ガスシール、オイル消費低減、熱伝達の改善が進みました。

これらの機能は、リングが溝下面に密着し薄い油膜でシリンダー面を摺動することで成立しています。

当然、相手方であるシリンダーにも真円度、円筒度、表面荒さの精度が要求されることになります。

エンジンの生産ラインでも、ダミーヘッドでボーリングされるようになったのはこのことなのです。

必要最小のピストンすき間の設定が重要なことは言うまでもありません。


旧車エンジンに現代版リングとピストンを組む効果が大きいことが理解できますネ~。

W1の魅力を十分に発揮するエンジンが出来上がりマス。(嬉)

W1エンジン もうじき完成!(沸々)
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ピストンリングの仕組み ⑨

ピストンリングを装着(再組立)
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「ピストンリングは回転している」・・・これは実験で確認されています。

回り方は、エンジン速度によって1箇所で往復したり、ほとんど静止したり、一定回転したり・・・と規則性は小さいそうですが、高速域では必ず回り、その速さは最高で10rpm位、しかも左回転だそうです。

なぜ回るのかメカニズムは分っていませんが、溝面とのすり合わせも早く進み、均一な接触が得られやすくなります。・・・自分で馴染んでいくんですネ~。(偉!)

実際エンジンをバラすと、合口が移動していることからもリングが回っていることが分ります。

通常3つのリングの合口を遠く(120°)にセットしますが、傷めないで組むことが重要!

リングコンプレッサーを使ってシリンダーを装着。 細心の注意が必要デス!!
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ピストンリングの仕組み ⑧

W1トップリングの合口すき間(0.3㎜)
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ガス漏れの最大通路はリングの合口だそうです。長い実験の結果から判明しました。

従って、合口すき間を小さくすることがガス漏れを減らす要諦になります。

ほとんどのリングは直角合口(ストレート)形状が多く、すき間は最小に作られています。面取りもされていません。漏れ通路が広がるからです。

ガス漏れは、出力を低下させることはもちろん、漏れ通路が加熱されてピストンの高温化につながります。
更に、漏れたガスの成分がオイルを劣化させてエンジンの耐久性を下げます。排ガス浄化にも逆行する現象です。

多くの役割を担っているピストンリング。非常にデリケートなところで成立っているのですネ~。

ピストンリングの仕組み ⑦

数時間運転したW1のピストンリング(現代版)
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リングの断面形状は単純に矩形(四角)ではなく、機能によって色々な形に仕上げらていてます。

2ndリングの外周形状がテーパーなのはよく知られていますが、これは油掻き機能を持たせているのですね。

Topリングはほぼ全てのエンジンでバレルフェース(BF)型、円弧状の外周形状をしています。

これはなぜなのか・・・

実は、この「円弧形状」がリングの摺動面に高圧の油膜を保持し、ガス漏れを防いでいるのです。

矩形断面のリングでも、数十時間運転すると摺動面は上下端が磨耗してかまぼこみたいな円弧形状になるそうです。
この磨耗は「だれ」と呼ばれ、その量eは経験的にe≒B寸/1000。
数ミクロンの値ですが、これが油膜形成のために最適な値なのだそうです。

運転によって、リングはほぼ理想的な輪郭に自動的に形成されるのですね~。(不思議)

すなわち、予めその形状に近付けたのが「BF型」といえます。慣らし時間も短縮されますネ。

近年の実験解析で、ピストンリングはシリンダーに対して傾き角を変化させながら摺動してしていることが確認されました。

リングの挙動が見えてくるようですネ~。

ピストンリングの仕組み ⑥

薄幅リングが実用化できたのは多くの技術進化のお陰です。
代表的なものを上げると、

材質変更:従来の鋳鉄からスチール化が進みました。2ndリングもスチールに向かっているそうです。
スチールでより適切な張力をもたせた薄いリングが製作可能になったのですね。

表面処理:この数十年のリングの進化には欠かせない技術進化です。
すなわち「より硬く薄い表面処理」が可能になったからなんです。
リングは薄幅化で油膜が薄くなりオイル消費が減ると、容易にシリンダと接触して磨耗が増えます。
摺動面に適切な材料を付けることで摩擦や摩耗を低らして熱伝導性を高めているそうです。
最近の技術ではIP(イオン)処理、DLC(ダイアモンド)処理などが代表選手です。

高い精度で安定的に作る生産技術がこれらを支えているのは言うまでもありません。


現在の一般的なオーバイのリング。 トップはスチール製でCrメッキが施されています。2ndは鋳鉄製。
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別の機種のリング。 2ndリングにも表面処理が施されてあります。
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レース用リング。 フリクションを減らすためにTop、2ndリングともチタンコーテングされています。
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ピストンリングの仕組み ⑤

左が純正ピストンとリング(1966~1974)、 右が現代版のピストンとリング。
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「薄幅化」が進んだ理由をもっと調べてみました。文章が長くなりますが整理してみると、

「張力低減」
張力(リング自体がシリンダーに張付く力)を下げると摩擦力は下がり「燃費向上」に寄与します。
下げ過ぎると、ガスの気密性が悪くなり、オイル消費も増えるので限度はあります。
薄幅リングは適切な強さで全周均一な張力を作りやすいのです。

「ガスの気密性」
リングはガス圧で溝下面に密着している時に気密性の保持・潤滑など良好に機能します。
しかし、上・下死点近くでリングが浮上る現象(フラッタリング)が起きる場合があります。
これはピストンの進む方向が変わる時にリングの慣性力と摩擦力がガス圧を上回ったときに発生します。
リングが浮上がるとガスの気密性は大きく下がり、オイル消費も増大、熱の伝達も下がります。
リング幅を薄くして軽くすれば、慣性力が下がり、摩擦力も減って浮上りを高回転側にもっていけるわけです。

「オイル消費低減」
オイル消費対策には、薄いリングにして面圧を高めた方が効果的だそうです。
3Flexオイルリングは上下のレールが薄い上に低張力でシリンダーへの追従性が良くオイル掻き機能が高いのです。

エンジンの摩擦のうち、1/3がピストン系(ピストンとリング)だそうですから、石油ショック以降、技術者は全力でリングの改良に取り組みました。
リングは薄幅化で燃費向上、気密性能アップ、オイル消費低減、熱伝達性向上に大きく寄与したのです。

ピストンリングの仕組み ④

なぜ「薄幅化」が進んだのか・・・
それはエンジンの「燃費改善」にとって、リングの「薄幅化」が非常に有効だからだそうです。
すなわち、リングの幅が減ると、シリンダーを滑るフリクションが減るからですネ。
重量も半分になりますから、これはフラッタリング対策にもなります。
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ただ、シリンダーに接する面積が半減すると、リングの「熱伝達効果」が落ちるハズですが、実際は薄くしても差は少ない・・・すなわち、冷えはそう悪くならないのだそうです。

その理由は、
①リングの幅が狭いと、油膜が薄くなり熱の伝達が良くなる。
②摩擦力も小さくて発熱量が低い。

熱の伝達には油膜厚さが大きく関わっている・・・ この辺りが実験によって解明されたのですネ~。
また、全リングが伝える熱量の半分はTOPリングが担っているそうです。TOPリングの働きは大きいのですね。


ピストンリングの仕組み ③

ピストンリングの進化を理解するために、 「ピストンの熱をシリンダーへ伝達」について注目!
そのメカニズムは理解しているような、いないような・・・ 教科書を読み直してみました。

まず、純正(発売当時)と現代版リングの寸法・重量をしっかり測って比べてみました。
純正リング(1966)
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現代版リング
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B寸(㎜)                     
純正現代版現/純
TOP2.01.20.6
2nd2.01.20.6
OIL4.02.30.6
         





T寸 (㎜)
純正現代版現/純
TOP3.22.80.9
2nd3.23.21.0
OIL3.32.80.9






重量(g)
純正現代版現/純
TOP10.05.60.6
2nd10.26.20.6
OIL14.65.40.4
TOTAL34.817.20.5







純正に対して現代版は、
①B寸は40%小さい。
②T寸は同一か少し小さめ・・・B寸が小さくなったために、T寸が大きくなったと錯覚してました。
③重量は50%軽量。

ピストンリングの仕組み ②

 W1エンジンにおいて、現代版ピストンキットの評判が良いのは多くの人が認めるところです。
良く設計されたピストンとリングの働きで焼付きの心配はなくなりました。

写真は「シフトアップ」製 W1ピストンキット


 空冷、鋳鉄シリンダーながら、クリアランスも前より狭目で、スカートの当りも良好なのは、ピストンの温度が適正に保たれているということなのでしょう。(実際に測ってないので推測ですが)
ピストンに加わる熱は、リングを通してシリンダーにしっかり逃げてくれているということだと思います。

オイルジェット冷却やクーリングチャンネルのない従来型ピストンでは、ピストンが受ける熱の70%をリングを通してシリンダーに逃がしているのだそうです。

ピストンの熱は、リング溝の上・下面からリングに伝わり、摺動面からシリンダーに伝わる。
リングは数ミクロンの油膜を介してシリンダーをすべることによって熱伝達を大きくしているそうです。

ピストンリングの仕組み ①

ピストンリングの役割は大きい!
この50年のエンジンの進化はすなわちピストンリングの進化といえます。
もちろん、相手方のピストン・シリンダーも進化して相乗効果ということ・・・

リングの形状はどう変わったかと言うと、
Top、2ndは、
①B寸(シリンダーと接触する方向)が半減かそれ以下に・・・
②T寸(ピストンリング溝に入る奥行き方向)が増大。
オイルリングも、
③3Flex化が主流となった。

左側がw1純正リング、右側が現代版リング。(それぞれ左からTop、2nd、オイルリング)
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ガスの気密アップ、ピストンの熱の伝達アップ、オイル消費減少、フリクション低減(燃費)と、
社会のエンジンに対する要求に応えた結果、リングは現在のような形に進化しました。(今も進化中)



ピストンの焼付き

Wのエンジンを分解すると、大概ピストンスカートに焼付き痕が見られます。
空冷、鋳鉄シリンダーとはいえ・・・



ひどいエンジンでは、何度も焼付いた跡があったり、ピン方向にまで焼付き痕が付いているものもあります。
それでもWは平気でユークランクまで走ってきます。(・・・汗)
シリンダーとの隙間の影響があるものの、ピストンのプロフィールがそんなに悪いはずはないですネ!
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そうかと思うと、走りこんだW1でもSでも、こんなにきれいなエンジンもあります。(これが正常だけど)
乗り方や整備でこんなに違うのでしょうか・・・
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ピストンの熱は70%がリングを介してシリンダーへ逃げますから、もしかして、焼付きピストンはリングがサボってる?
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リングはどうしてグレるのか・・・!? 相手のシリンダーは・・・!?

ピストン・シリンダーの組付け②

寸法測定と併せてピストンの重量を測定します。
純正ピストンに比べて18gほど重いですが、これは強化のための重量増なのでしょう。
左右のバラツキはほとんどありません。


ピストンピンは逆に4g軽く、リングは17gも軽いです。
リングの軽量分は前にも書いた「進化の賜物」ですね。(2011/9/15,17記載)
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3点を合計すると重量差は3gとなりクランクのバランス率への影響もほとんどないですね。注意深く製作されたピストンです。

ピストンをコンロッドに組込み、シリンダーを上から組んでケースに締め付けて完成です。
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ピストン・シリンダーの組付け①

シリンダーのボーリングが終了しました。整備した腰下に組込みます。
組付け前には必ず寸法チェックをします。

まず、シリンダー内径から、
それぞれの内径の上部、中央部、下部の前後方向と横方向の6箇所を測定します。
ここで真円度、円筒度をチェックします。


続いてピストンスカート下部の最も大きい部分の外径を測定。
(ピストンとリングはシフトアップ製0.5OV)
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シリンダー内径からピストン外径を引いてクリアランスを算出します。

そしてピストンリング!
リングをシリンダーに水平に挿入し、シックネスゲージでリング合口の隙間を測定します。
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w1sエンジンのOH 21

ピストンにリングを組込んで新旧を比べて見ました。
ピストン頭部は燃焼室を変えないよう同じ形になってますが、トップリング溝から下は大分違いますネ。
スカート部は相当吟味してプロフィールが決められていることでしょう。
指定通りのクリアランスで組めば焼付きの心配は無用です。


下の2枚の写真を比べてみると、リングが薄幅になったのがよーく分かりますネ!
フリクションの低減や軽量化など、リングは薄幅がいいのは解っていたが当時は中々作れなかった・・・
薄幅リングの登場はまさにこの間のエンジンの進化の象徴と言えるでしょう。
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高圧ガスの機密保持、ピストンからシリンダへ熱の伝達、オイル消費低減・・・とリングの役割は重大デス!
薄いリングの実現は、スチール化や表面処理、潤滑解析などなど、あらゆる技術の進歩の結晶なんですね。
排ガス浄化と燃費低減のためにリングの改良は今後もずっと続くのでしょう。
このピストンとリングはw1にも最新技術を注入してくれる超優れものだと思いまス !!
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w1sエンジンのOH⑳

このW1Sエンジンには評判のいい社外品ピストン(s社製)を組むことにしました。
写真左側が今まで組まれていた純正ピストン、右の2つが0.5OVの新品ピストンとリング、ピンです。


純正と比べると、頭部の形状は一緒ですが、スカート下部やピン受け部の形状は異なります。
現在のピストンとしてはオーソドックスな形ではありますが、耐久性をよく考慮して設計されたのでしょう。
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スカートの肉が厚く、ピストン単体では純正より重いですが、リングとピンを合計した重量は純正とほぼ同じになっています。
ピンとリングが軽い分をピストンの強度アップに回したのかも知れません。
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3つの部品の合計重量はクランクのバランス率と関わるので重要です。
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(ユークランク)

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代表 植澤 勉

TEL:090-1863-8414
FAX:0544-58-2427
e-Mail:info@u-crank.com

当社「U-CRANK」はカワサキバイクW1エンジンのOH(オーバーホール)を行います。
従来困難とされてきたクランクシャフトも完全分解して特製ニードルに交換します。
精度の高い組立てはエンジンの振動を減少し快適な走行を実現します。
W1は製造されてから既に40年経過しています。
分解するとオイル通路に堆積したスラッジによりダメージを受けているクランクが少なくありません。
故障する前に是非早期のOHをお勧めします。
お気軽にご相談ください。

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