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バランス率

「バランス率」の説明は前にも書きましたので、今回は具体的に計算してみました。
各重量を測ってみると・・・

クランクバランスの測定
20120509+031_convert_20120512182949.jpg



1、バランスウエイト重量:176.0g(1気筒当りとして352.0/2)
IMG_0013_2017012916295082a.jpg
(大体このウエイトでバランスとれますが、足りない時は磁石を付けて微調整します)


2、ピストン・ピン・リング重量(往復重量):346.8g
IMG_0022.jpg


3、コンロッドの小端部重量(往復重量):174.6g  (治具重量は除去済)
IMG_0009_2.jpg


以前書いたバランス率の説明図です。
IMG_0029.jpg


式に上記の数値を入れてみると、

バランス率K:(176.0+174.6)/(346.8+174.6)=0.672
今回測定したクランクのバランス率は67%位ですね。

コンロッド重量のバラツキや測定精度も考慮して、これまでの測定結果を整理すると、

W1クランクのバランス率は66~69%くらいの範囲入ります。

バランス率の数値は経験値だと思います。
そのエンジンの使用目的によって異なり、それぞれ一番具合のいいところに設定されていると思います。

今までやってませんが、バランス率を変えてみたらもっと心地よいW1になったりして・・・(汗)














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コンロッド小端重量の測定

「クランクのバランス率」のところで宿題になっていたコンロッド小端重量の測定方法ですが、やっと冶具を作ったので、測定の要領を紹介します。

冶具はアルミ製、大端・小端穴にしっくり入るように作るのが大切デス。



このようにセットします。
IMG_5791.jpg


他に必要なのは「はかり」と「高さ調整台」、それと後で出てくる「水平器」。
IMG_5773.jpg


まず、全重量を測定・・・443gはWのコンロッドの中では重い方です。
IMG_5775.jpg


小端側の冶具の重量を風袋引きで0に設定(便利!)
IMG_5776.jpg


コンロッドをセットして、大端側で水平を出します。
水平や接地位置をしっかり設定するとはかりの数値は安定します。精度は±0.5g位に入りました。
IMG_5782.jpg

170gが小端側の重量ということになります。これを使ってバランス率を計算します。
IMG_5778.jpg


別のコンロッドを測ってみましょう。
IMG_5801.jpg


小端重量は近いですネ。
IMG_5799.jpg

簡易的な測定方法の一つとして参考にしてみて下さい。







クランクのバランス率 Ⅴ

前回の重量の測定結果を整理しますと、
  バランスウエイト重量:352.0g(2気筒分)
  コンロッド小端部重量:355.7g(2気筒分)
  ピストン・リング・ピンの合計重量:334.7g、2気筒分として334.7×2=669.4g
従って、バランス率Κは
   Κ=(バランスウエイト重量+コンロッド小端部重量)/(ピストン他重量+コンロッド小端部重量) 
     =(352.0+355.7)/(669.4+355.7 )×100=69(%)
となります。(2気筒分を一度に計算してしまいました)

バランス率の違いがどれ位から体感できるのかは分かりませんが、この値をおさえて調整して行けば、よりフィーリングのいいバランスが見つかるのかも知れませんね。
s80020110304+050_convert_20111202224723.jpg
写真はw1の後期型クランクですが、
過去のオートレースのクランクは外周に小さいウエイトがネジ込まれ、バランスを微調整できる構造になってました。
ちょっと信じられませんでしたが、選手は『1gでエンジンが変わる!』と言ってました・・・
究極まで追求するとそうなのかも知れません。

クランクのバランス率 Ⅳ

バランス率を計算する上でコンロッドの小端部重量を測ることが必須になります。
正確に測る方法は後で紹介するとして、ここでは写真のように簡単に測る方法でやってみます。
精度は低いものの、クランクに組まれたままでも測定できます。あくまで簡易的!
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秤(ハカリ)の中央にコンロッド小端部を乗せて、コンロッドが水平になるように秤とクランクの高さを調整します。
大端にも・・・じゃなくて大胆にも、2気筒を同時に測りました。(汗)
左右小端部の重量は合計で355.7gということになります。
(左右の重量は多少違っています)
20111130+026_convert_20111130184847.jpg

ピストン・リング・ピンの合計重量は片側で334,7g、左右多少のばらつきがありますがほぼ同一です。
ここでは純正のSTDピストン。(OVサイズは少し重い)
20111130+028_convert_20111130185002.jpg
バランスウエイトは前に測ってあって左右合計で352g、これで計算できますネ!

クランクのバランス率 Ⅲ

バランス率(Κ)の実際の計算はどうするかといいますと、
簡単な絵を書いてみました。

厄介なのがコンロッドの存在です。
コンロッドは、大端部は回転運動を、小端部は往復運動をしているからです。
便宜的に、小端部重量を往復重量、大端部重量を回転重量とし、その合計がコンロッドの重量とします。

往復重量は、ピストン、ピン、リングのほかにコンロッド小端部重量の合計となり、
回転部アンバランス重量は、w(バランスウエイト)とコンロッド小端部重量の合計になっている訳です。
逕サ蜒・002_convert_20111122232311



クランクのバランス率 Ⅱ

クランク下部(ピンの反対側)を重くしているのは、振動を減らすためです。 
エンジンの振動は主にピストンの往復運動によって生じますが、それを回転振動で一部打ち消すことで全体の振動を減らす訳です。
当然ながら、重さを変えると振動の様子も変わってきます。
ではいったいどれくらい重くすればいいのかということになりますが、その目安を表すのがバランス率です。  
バランス率(Κ)は、 
     
    Κ=回転部分のアンバランス重量/往復部分の重量 ×100 (%)

で計算されます。その値は、エンジンによって50~80%と幅があります。
往復重量(ピストン、リング、ピン、コンロッド小端部の重量の合計)の50~80%分を重くしていることになりますね。
これは経験的に到達した値だと思いますが、走行フィーリングなどエンジンの使用目的に合った最もいいところで決められるので幅があるのでしょう。
単気筒やw1のような2気筒360度クランクの場合、振動をなくするのは困難ですから、うまく折合いをつけている訳です。
20110806+006_convert_20111113061819.jpg

クランクのバランス率 Ⅰ

クランクの「バランス率」を説明しようと思いますが、わかり易く説明できるでしょうか?
ちょっと厄介なのでゆっくり説明します。

写真はw1クランクのバランスチェックをしている様子です。
コンロッド小端部に「バランスウエイト」を付けて、回転方向のどの位置でも止まるウエイトの重さを割り出しています。
実はこれは、クランクピンの反対側の重い部分(カウンターウエイト)の重さを測っている訳です。
回転部分のアンバランス重量を静的に測っていることになります。
クランクは、振動低減のためにあえて回転バランスを崩して下側を重くしています。
ですから、クランクはピンの反対側が重いのです。
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当社「U-CRANK」はカワサキバイクW1エンジンのOH(オーバーホール)を行います。
従来困難とされてきたクランクシャフトも完全分解して特製ニードルに交換します。
精度の高い組立てはエンジンの振動を減少し快適な走行を実現します。
W1は製造されてから既に40年経過しています。
分解するとオイル通路に堆積したスラッジによりダメージを受けているクランクが少なくありません。
故障する前に是非早期のOHをお勧めします。
お気軽にご相談ください。

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