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いい加減な測定でした

前回の記事を見た方から、「ダイヤルゲージの使い方がなってない!」とお叱りを頂きました。
お気づきの方も多かったと思います。

クランク単体の軸の振れをみるのに、シャフトにダイヤルゲージを傾向けて当てている部分ですが、
ゲージを軸に直角に当てないと正確な値が出ません。悪い測定の見本を載せていました。

正確に測るには、写真のようにダイヤルゲージ本体を中心軸に垂直にセットします。
(継足ロッドを使ってゲージを垂直に当てました)
IMG_0021_1.jpg

キッチリやってきた方には、許せないいい加減さなのだと思います。


長くやってきて、いつの間にか適当になっていました。まだ他にもあるかもしれません。深く反省しました。

年配になると、注意したり叱ったりしてくれる人が少なくなり、「知らぬは自分ばかり・・・」 後で恥ずかしい思いをします。
今回、真剣に注意してくださった方に感謝申し上げます。

9月からまた頑張ります!




















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クランク 組立前の整備

今回、分解したクランクをどのように整備していくかを紹介します。

分解・洗浄後のピンの様子です。 ニードルの転がり跡が残ってます。



磨く前に、剥離が無いかしっかりチェックします。
IMG_0072.jpg


続いて、単体の振れをチェックします。
IMG_0059.jpg


シャフト外周フレで1/100㎜以内。 大きく曲がっているものもあります。
IMG_0060_20170725170019c09.jpg


センターが傷んでいると正確に測れません。(ドライブ側は正常)
IMG_0063.jpg


タイミング側も正常でした。
IMG_0062.jpg


バランサーの圧入孔径を測定、締め代は約100μm。 少ないと剛性が落ちます。
IMG_0019_20170725170240177.jpg


クランクピンを研磨します。(ドライブ側)
IMG_0003_20170725170058258.jpg


裏側には圧入の境目の跡が深くついてますね。 運転中のクランクの変形によるものと思います。
IMG_0004_20170725170100a13.jpg


こちらはタイミング側。
IMG_0005_201707251701013fb.jpg


裏側も丁寧に研磨します。
IMG_0006_20170725170103ef5.jpg


小端ブッシュも入れ替えて磨いたコンロッド。
IMG_0008_20170725170147661.jpg


オーバーサイズのニードルに合わせてコンロッド大端孔内面を研磨します。
IMG_0009_20170725170148567.jpg


ブッシュ製作・入替えてピストンピンとの隙間も最小限にします。
この工程でコンロッドの曲りもチェックできます。
IMG_0011_20170725170150da1.jpg


重量も測定しておきます。 
IMG_0001_2017072605305663d.jpg


ケージは再利用。オーバーサイズのニードルをそれぞれ20本組込みます。
IMG_0014_20170726053336e76.jpg


ロッドサイドのワッシャーも面を整えておきます。
IMG_0016_20170725170154911.jpg


これで組立前の準備完了です。
IMG_0013_20170725170151833.jpg




















クランク組立て


剥離したドライブ側のクランクシャフトとコンロッドを取り換えて整備を進めます。
注意深く観察して剥離がないことを確かめます。



こちらは問題無かったタイミング側のクランクシャフト。
IMG_8478.jpg


コンロッドは表面をブラシでこすると銅メッキが現れ、新品の時みたいになります。
大端部内面はオーバーサイズのニードルに合わせてホーニング済みです。
IMG_8469.jpg
小端部のブッシュも入れ替えて新品のピンに合わせます。



オーバーサイズのニードルをケージに組込みました。
ニードル外径は「skew」対応で樽型にクラウニングされたものです。
IMG_8485.jpg


組立が進み、シャフトの外周振れを見ているところです。
IMG_8494.jpg


外周振れの目標値は「2/100㎜以内」です。
IMG_8496.jpg


完成後、コンロッド小端孔にダミーウエイトをつけて簡易的にバランスを確認します。
コンロッドの重量で多少変わりますが影響は少ないレベルです。
IMG_8486.jpg


オイル通路にメクラを組んで無事完成です。
IMG_8500.jpg






















最近のクランク組立て

社名のとおり、本業(?)はクランクの整備ですので、その様子を時々紹介します。


分解して、「剥離」がなかったので、ニードル転動面を研磨して洗浄。組立てに進みます。




こちらはタイミング側クランクピン。
この辺りに剥離の発生が多いんです。 爆発力がかかる位置ですネ。
IMG_2962.jpg



コンロッドは小端ブッシュを入替えました。
左右のコンロッド重量は結構バラついていて、今回は10.8gの差ですがこれは平均レベル・・・
IMG_2964.jpg



ニードルのクリアランスを調整をしながら大端部内面を研磨。 組立に進みます。
IMG_2967.jpg



圧入後の芯出し調整。
最終的に、タイミング側は軸外周振れで0.5/100㎜に入りました。
IMG_2970.jpg



ドライブ側も0.5/100㎜!
元々良い状態のクランクだったので芯も良く出てくれました。
IMG_2972.jpg



許容範囲は2/100㎜としています。
IMG_2973.jpg

今回はちょっと出来すぎの感じですが、芯がよく出てくれるとホッとしますネ~(嬉)



















完成クランク

このクランクは後期型(SA後半~W3)。ウエッブ(センタークランク)の角がない。

クランク組立て完成

クランク組立て完成。
このクランクのように、稀にウエッブ外周面にバランス調整のための穴があいていないものもある。
メーカー出荷時の検査で、加工しなくても既にバランス範囲内に入っていたことになる。

  • 2011-04-04 :
  • クランク組立て :
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  • バランスチェック

    最後にバランスチェックを行う。
    コンロッド小端部にウエイトを取り付け、冶具上でどの位置でも止まる時のウエイトの重さを量る。これは分解前にも行う。
    基本的に、バランス量の変更はしないので、これらの作業は確認のために行う。

    オイル通路メクラ組付け

    芯フレチェックが終了したら、クランクT側ウエッブ上下にオイル通路のメクラを組み込む。

    芯振れチェック

    組み上がったクランクを芯出し器にセットしてシャフトの芯振れをチェックする。
    両サイドとも、規定内のフレに入っていることを確認する。

    組立て第二工程

    第一工程で組んだクランクを反転してダイセット下部にセットする。上部にクランクT側をセットして圧入する。

    組立て第一工程

    w1クランク組立て用の専用冶具。ダイセットといいます。
    冶具下部にウエッブ(センタークランク)がセットされ、上部にはコンロッドが装着されたクランクD側がセットされている。
    今まさに圧入されようとしているところです。
    w1のクランクピンはφ39もあり、圧入時にウエッブとクランク双方の位相を正確に出しておかないと後で修正が効かない。
    ダイセットはそのためのものです。

    組立て前のパーツ

    組立て前の主なパーツです。この他にオイル通路のメクラ2個が加わる。
    メクラはクランクの芯出しチェック後に組み込まれる。

    特製ニードルベアリングとサイドワッシャー

    コンロッド大端部に組み込まれるニードルベアリングとサイドワッシャー。
    ニードルはオーバーホール用に特別に製作した。

    コンロッドの点検・整備

    コンロッドは、洗浄のあと、キズや曲がりがないか、転動面に異常がないか、小端部の磨耗がないかなどなどを点検する。
    その後、大端部はホーニングをかけて、内径真円度の確保と表面粗度の向上を図る。
    小端部にキズ・磨耗・回りがある場合にはブッシュ交換が必要となる。
    左右のコンロッドに重量の差があれば、重量合せ加工を行う場合もある。

    組立前の洗浄・点検・整備

    分解したクランクの各パーツは、洗浄してオイル通路内のスラッジを完全に除去する。
    写真はクランクT(タイミング)側。ウエッブ上下のメクラを外し通路内を徹底的にきれいにする。
    その後、ピン表面(ニードル転動面)の剥離やキズのチェック、その他の部分の磨耗や変形を調べる。
    問題がなければ、転動面をラッピングして洗浄。最後にピン径などを精密測定して組立て前の準備が終了する。
    クランクD(ドラブ)側も同様に整備する。

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    代表 植澤 勉

    TEL:090-1863-8414
    FAX:0544-58-2427
    e-Mail:info@u-crank.com

    当社「U-CRANK」はカワサキバイクW1エンジンのOH(オーバーホール)を行います。
    従来困難とされてきたクランクシャフトも完全分解して特製ニードルに交換します。
    精度の高い組立てはエンジンの振動を減少し快適な走行を実現します。
    W1は製造されてから既に40年経過しています。
    分解するとオイル通路に堆積したスラッジによりダメージを受けているクランクが少なくありません。
    故障する前に是非早期のOHをお勧めします。
    お気軽にご相談ください。

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