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W3クランクのOH⑥

ダメージがないのを確認したら各部品を洗浄します。
前にも書きましたが、左右ウエブ内のオイル通路は覗きながら徹底的にスラッジを除去します。

コンロッドのホーニングが完了したところ。
表面をブラシで擦ると銅メッキの表面が現れて、見違えるようにきれいになりマス。
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クランクピンをラッピングしたところ。
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ケージを洗浄しニードルを特製の新品に入替えます。
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バランサーは洗浄のみですが、
生産後期になって、切削面と素材のRがきれいに繋がって感触がとても柔らかくなっていると思うのですが、思い込みでしょうか・・・。
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なんかもう、今回は新品のパーツを扱っているような気分デスネ~。(嬉)
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W3クランクのOH⑤

今回のクランクも、観察しているとその外観から色々な情報が読み取れます。

コンロッドの表面、大端部からちょっと上のところで色が違っています。・・・これは何でしょう(?)
下部が濃いのは、多分、クランクがケースの中で長い間オイルに浸かっていたためでしょう。
左右で高さが違うじゃねーかよと言われそうですが、・・・サイドスタンドでエンジンが傾いていたんでしょうネ。(焦)
左がタイミング側コンロッド、右がドライブ側コンロッドですから、この推測は合っていると思います。(汗)


次に、
左右のクランクウエッブの内側に写真のようなキズがよく見られます。これは何なのでしょう。
分解前から確認できますので、これは生産時についたものでしょうね。
これまた推測ですが、
これは、工場でクランク組立て時に芯出しのために打ったクサビの跡だと思います。
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このキズの場所は決まってなくて、ウエッブの横のときもあります。
クランクの組立てには高精度なダイセットで正確にピンを圧入しますが、いつもピンが完璧に垂直に入ってくれるとは限りません。僅かでも斜めに入ると芯がフレることになります。
これを修正して芯を出すために、ウエッブを開いたり押したりしてピンを垂直にしてやる訳です。
生産時にも多分、狭い部分にクサビを打ち込んで修正したのだと思います。
相手方のバランサー側にも同じ位置にキズ跡がありますのでこの推測は間違いないでしょう。
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Wは、そのようにして1台1台手作り的に生産されたのでしょうね。

W3クランクのOH④

ドライブ側クランクピンの転動面 !!
中央部分がニードルが転がった跡ですが、その両サイドの部分には製作時のクロスハッチがまだ確認できます。


相手側のコンロッド大端部内面にも僅かにホーニングの跡が残っていまス!
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ニードル表面の状態も良好!! これからというレベルデス!
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これらクロスハッチの模様は運転により徐々にこすれて消えていきますが、
まだ残っているということは、新車からあまり運転されていないクランクだと思います。

W3のクランクOH③

クランクを分解してみると・・・、
スラッジの堆積が非常に少ないです!
一番たまる場所はピン圧入孔の中央部なのですが、写真のように僅かしか溜まっていません!
これまで分解したクランクでこれほど少ないのは初めてです。
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ちなみに、別クランクの通常レベルの堆積量は写真の通りです。s80020110212+002_convert_20111002142237.jpg

ウエッブ内のオイル通路もメクラを取るとご覧の通り!オイル穴から向うが見えます。
(普通は通路内部のスラッジを取除くのに苦労するくらい硬く詰まっています)
如何にスラッジの堆積が少ないか分ります。
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これはもう、新車に近いレベルではないかと思うくらいです。いったい、何キロ走ったのでしょうネ?

W3クランクのOH②

このクランクの状態は、分解する前は普通レベルと思ってました。
シャフトタイミング側のオイル孔もご覧の通り・・・スラッジで詰まっています。
(この孔は普段サイドベアリングのインナーレース内面でシールされている)
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分解前にシャフトの芯フレをチェックします。
このクランクシャフト外周のフレはD側5/100mm、T側10/100mmで、修理前としては良い方です。
コンロッド大端部サイドの隙間もチェックします。
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W3クランクのOH①

これからWに乗りたいという20代のお客様がクランクを送ってきました。キッチリ整備して欲しいそうです。

さっそく分解してみると・・・、ほとんど走行していない、新品みたいなクランクでした。
しかも、多分、Wの中でも生産最後期のクランクだと思います。
部品を細かく観察すると、当時のWの生産現場の様子も目に浮かんでくるようです。
今まで整備した中で、一番状態が良くて、印象深いクランクになりました。

バランサー(センタークランク)形状からすると、W1S以降のクランクではありますが、
これはもう、W3のクランクですネ。



バランサー下部にドリルの孔が開いていない素性の良いクランクです。
初めからバランスの規定値内に入っていて調整孔を開ける必要がなかったということですね。
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どのような経歴をもつクランクなのか知る由もありませんが、長くオイルに浸かって保存されていたのでしょうネ…。

W3の整備③

エンジンが無事組み上がりました。
ヘッドはガイド磨耗も少なかったので,バルブ摺り合せのみで組むことができました。
ステムシールとガスケット類は新品に交換します。
エンジンはすぐに始動! キャブを微調整しアイドリング状態で約1時間回します。
その間に各部を細かく点検、異音やオイル漏れがないかチェックします。
排気音も前に比べてパンチある音になりました。



異常がないことを確認した後、数10kmの走行試験をします。
初めは3,000rpm以下に留め、少しづつ負荷を上げていきます。
エンジンの回転が徐々に軽くなっていくのが分ります。
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無事に試運転を終了!
車体各部の増し締めなど最後の点検を終了しオーナーのもとに送り出しました。
それにしてもきれいなW3!オーナーの愛情が伝わってきますネ。
長く快調に走り続けて下さい。
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e-Mail:
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当社「U-CRANK」はカワサキバイクW1エンジンのOH(オーバーホール)を行います。

従来困難とされてきたクランクシャフトも完全分解して特製ニードルに交換します。
精度の高い組立てはエンジンの振動を減少し快適な走行を実現します。

W1は製造されてから既に40年経過しています。
分解するとオイル通路に堆積したスラッジによりダメージを受けているクランクが少なくありません。
故障する前に是非早期のOHをお勧めします。

お気軽にご相談ください。

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