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W1エンジンのヘッドボルトワッシャー他

W1エンジン用 新品ワッシャーを発売しました。

内訳は、
1、ヘッドボルトワッシャー(ハイテンショション) 9個
2、シリンダー小径ワッシャー 8個
3、ロッカーカバー・ケース・キャブ用M8小径ワッシャー 24個
4、シリンダーナット 8個



なぜ用意したかというと、
整備で入ってくるエンジンのワッシャーが傷んでいるからです。 特にヘッドボルトのワッシャーが酷い。
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ほとんどのエンジンで傷んでいます。


ヘッドボルトを緩めるとご覧のとおり。
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M10ボルトですが、6角対辺が14㎜で、頭が小さいためにワッシャーに負担がかかるのですネ。
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この条件では元々硬度が足りなかった・・・ このまま組んでもネジの「軸力」は安定しないでしょう。
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ロッカーカバーを締めるM8ボルトのワッシャーも傷んでいます。ケースもキャブも同様。
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軸力の安定化は機械整備の要諦。
エンジンをしっかり組むには、傷んだワッシャーは交換ですネ。

一般的でない(?)ワッシャー・ナットなのでセットで用意しました。ご利用下さい。 ご注文は弊社まで。





 
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クランクオーバーホール

クランクのオーバーホール、久々のアップです。 タイプは後期型、W1SAかW3のクランクです。
手入れが終わって組み立て前の状況です。



ドライブ側のピンです。 オイル孔の位置で分かりますネ。剥離があったために交換しました。
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コンロッドも片側交換。 大端部をホーニング、 隙間も調整済です。
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小端部のブッシュも入替えました。ピンとのクリアランスもバッチリです。
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ニードルも新品。
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サイドワッシャーも大切! 組んだ時のサイドクリアランスも極めて重要!
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剥離したクランクピン。 ロッドに縦ガタが出たらほとんどこの状態になってます!
コピー ~ IMG_5190


180度裏側の状態。
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コンロッドも剥離。
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ニードルもボロボロ。
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スラッジもしっかり溜まってました。
コピー ~ IMG_5184

交換する部品がなくなったらお終いですね・・・(辛)

今日の富士山 '14.02.16

7:20   麓でも昨夜から強風! 
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8:00
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9:40
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14:40
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17:20   強風がやっと収まりました。
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一番ピンク色になった瞬間
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今日は一日「富士山」三昧! 







マフラーから煙を吐く原因は Ⅲ

交換のためにW3ヘッドから抜き取ったバルブガイド。純正です。
材料は高価な銅合金です。 それも考慮したのでしょう、外径はΦ16とたっぷりとってますネ~。



上部端面はフラットになってます。 W1S当時と比べ、ステムシールの性能が上がったためでしょうか。
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捨てるのはもったいなく、 削り直して他の機種に使いたいですネ。



別のヘッドには鋳鉄製が入ってました。
社外品のようですが、形状は純正と同じすね。(純正に鋳鉄製もあったかも・・・)
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そのガイドの上面です。4本のうち3本は穴の端が大きく面取りされてました。
エンジンを知っている内燃機屋さんならこんな加工はしませんネ・・・。やはり社外品でしょうね。
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乱暴に修理されたヘッドもありました。
元々のガイドの中をくり抜いて、鋳鉄製のガイドが打込まれてありました。
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ヘッド側も変形してイビツな穴になっています。 キズやオイルの浸入痕もありますね。
このまま新しいガイドを打込んでも後で締めつけが怪しくなるので、孔を修正します。
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かつての強引な修理の影響で、ガイド孔までボーリングする結果となりました。



マフラーから煙を吐く原因は Ⅱ

こちらはW1Sのヘッド。ステム径がΦ8のタイプです。
やはり燃焼室が湿ってますね。



ポート内はカーボンがいっぱい。 ガイドの周りが湿ってる。
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こんなふうにガイドの先端が磨耗するんですネ。
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ガイドの頭は凝った形をしています。オイルを切るための工夫でしょう。
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吸気バルブ、シート当り面の磨耗が大きいですね。 ガイドの中でバルブが暴れてる・・・
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排気バルブも同様です。 当り面はカーボンを噛んで黒く光っています。
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ステムエンドも磨耗しています。
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ガイドの打込みが完了。 ガイド頭部の形状がΦ7バルブ用とは異なります。
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隙間を小さくするために、真円度・円筒度・面粗度に最大限拘ります。
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ステムシールは自動車用を流用。 以前より小ぶりになりました。
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バルブは研磨で再使用できました。 Φ8ステムは磨耗が少ない・・・!?
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Φ8バルブはコッター溝が長いので、シールのリップが架からないように要注意デス。
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無事に組み上がりました。
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マフラーから煙を吐く原因は

バルブガイド打替えの問合せが多いです。
煙が出てマフラーが濡れる。オイル消費も多いとのこと。
最近修理した例でヘッドの様子を紹介します。(SA~W3用Φ7バルブ)

燃焼室がカラッと焼けていません、オイルが進入して燃えているのでしょう。 貴重な02を消費してる・・・
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ドライブ側(左側)の燃焼室。吸気バルブの周りが濡れています。「オイル下り」していますね。
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タイミング側(右側)は全体に湿っています。 どちらも「オイル下りと上り」の両方でしょう。
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スプリングを外し膠着したステムシールを取るとバルブはガタガタ。ガイド隙間が大きいのが分かります。
ここからポートにオイルが降りていくんですね。
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吸気バルブの傘に着いたカーボン。
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排気バルブはスゴイ! シート当り面にもカーボンを噛んでいます。
燃焼ガスのシールもままなりませんね。
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吸気ポートとシート。
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排気ポートとシートです。 大量のカーボンが堆積ています。
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修理にかかって、
バルブはカーボンを落し、フェースとステムエンドを再研磨します。
ステムの磨耗が多いときは交換しなければなりません。
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特製ガイドです。 打込み前後に孔をホーニングしてバルブとの隙間を最小に仕上げます! 
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新しいガイド孔を基準にきっちりシートカットします。
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新しいステムシールは純正パーツ。 抵抗が小さくしっかりシールするように進化を続けています。
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これで「オイル下り」に対応しましたが、併せてシリンダー・リング・ピストンの「オイル上り」対策が大切です。

今日の富士山 '14.02.07

W3の整備が済んで、朝霧高原「道の駅」まで試運転に行きました。
一昨日の雪が残っていて、バイクは私一台!
正面の山は毛無山(けなしやま)1,964mです。


そしてレストハウスの向うに富士山!
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帰りは根原地区を通ってきました。
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牧場の手前でパチリ!
電線が地下ケーブルになるといいですネ!
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一番多いオイル漏れヵ所のヘリサート修理

Wのエンジンでオイル漏れが最も多いヵ所は、ヘッドとロッカーカバーの合面です。
注意して面を出し、トルクが架かるのを確認して組んでも、試運転で漏れてくる始末・・・(泣)
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Wは生産から45年、アルミが劣化しています。
ボルトを緩めて再び締めると、ネジ山が浮いてきて軸力が保てなくなっているんですね。
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傷んだネジ山は、一般的に「ヘリサート」を入れて修正します。
ガイド入替えするヘッドは、ほとんどの場合ネジ山も修理します(12箇所全て!)

ご存知、ヘリサート挿入工具デス。 ネジ長さを確保するために、2.5D(8×2.5=20㎜)を入れます。
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専用タップを立てたあとに、ヘリサートを慎重にねじ込みます。
このような工具が無かった頃は大分失敗してました。 かなり神経を使います。
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無事に挿入したら、先端のヘソを折り、それをしつこく・確実に回収します! 
これが穴の中に残っているとイタズラしてネジ山を傷めるんです!
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修理で入ってくるヘッドには、既にヘリサートが入ってるものもあります。
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抜いてみると、1~1.5D(12㎜)と短いものが多いです。これは短いですよね。
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全ての穴に入っていた短いヘリサート。2.5Dに比べると短いのが良く分かりますネ。
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ヘリサートを抜いた後のネジ山。傷んでいるものも多いです。
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中には2重に入っている例もありました。 理解できない修理です。
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ヘリサートが傷んだ時は「エンザート」を入れますが、ほとんど最後の手段となります。
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ネジの締付けはエンジン整備の基本です。しっかりネジを手入れして、「軸力」が効くようにすることが大事デス。


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FAX: 0544-58-2427
e-Mail:
info@u-crank.com



当社「U-CRANK」はカワサキバイクW1エンジンのOH(オーバーホール)を行います。

従来困難とされてきたクランクシャフトも完全分解して特製ニードルに交換します。
精度の高い組立てはエンジンの振動を減少し快適な走行を実現します。

W1は製造されてから既に40年経過しています。
分解するとオイル通路に堆積したスラッジによりダメージを受けているクランクが少なくありません。
故障する前に是非早期のOHをお勧めします。

お気軽にご相談ください。

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