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白煙・・・「オイル下がり」「オイル上がり」 ②

次に、「オイル上がり」の原因となるシリンダー側の摩耗を調べてみました。
いわゆる「ピストン隙間」がどのくらいになっているのか、ピストンの外径とシリンダーの内径を測ります。

測定には、マイクロメーターとシリンダーゲージを使います。



ピストンはΦ74㎜のSTDサイズです。
スカート部分は焼付き跡もなくとてもきれいです。
リングは幅全体が当たって、ベタ当たりな感じですね。
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ピストンの測定点は、スカート下端から約5㎜のところ。一番径の大きいところをさがします。
左サイドピストンの径はΦ73.932㎜ 基準径Φ74.000に対して‐68μmです。
( このくらいのサイズのピストンでは、新品時で20~30μmは小さい)
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同じく、右サイドのピストン径はΦ73.926㎜ -74μmですね。
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この値には、ピストンの摩耗だけでなく、スラスト力によるスカート部の変形量も含まれているのでしょう。


次に、シリンダー内径の測定ですが、マイクロメーターを74.000㎜にセットします。
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その値をシリンダーゲージに転写します。
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シリンダー内径を測定します。 
(マニュアルに従い測定点は、シリンダー上面から10㎜、60㎜、下端から20㎜の高さで、前後方向と左右方向)
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左サイド中央前後方向、+54μmあります。
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測定結果です。
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これによると、ピストン隙間(シリンダー内径とピストン外径の差)は一番広いところで、
左サイドが122μm、右サイドが139μmとなります。
新品時はマニュアル指定の50~70μmの隙間だったでしょうから、それに対してかなり広くなってます。
しかし、前記したように変形分も含んでますから、全て摩耗分ではないでしょう。
新品時のシリンダーの内径は、今回測定した上端・下端の寸法に近いんでしょうけれど。



シリンダー内面、クランク側から見た摺動面の様子。
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中央部、ほぼ全周についている線は、長い間リングが停止していて腐食した跡だと思います。


ピストンリング下死点から下にはクロスハッチがしっかり残ってますね。
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ヘッド側から見た様子。
強く光っているところがリングの摺動した跡です。
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ピストン隙間が大きくなると、リングの合口が広がり、ガスやオイルの漏れが増えます。
ピストンの変形やリングとシリンダー摺動面の摩耗は「オイル上がり」の要因になるんですね。





























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今日の富士山 '19. 10. 22

午後4時頃の富士山です。
ふと気がついたら、頂上付近が白くなってました。 初冠雪!

平年より22日遅く、昨年より26日も遅いそうです。 
これも温暖化? 台風の影響もあったのでしょうか。



じわじわ寒くなりますね。
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白煙・・・「オイル下がり」「オイル上がり」

大概のエンジンは古くなると、燃焼ガスが汚れて煙が出るようになります。
マフラーから煙が出るのは、各部の摩耗が進み、燃焼室に入ったエンジンオイルが燃えるためです。

燃焼室へのオイルの侵入は、バルブステムとガイドの隙間から入る「オイル下がり」と、
ピストンリングとシリンダーの隙間から入る「オイル上がり」があります。
量の差はあっても、大体は両方が一緒に起きています。

どちらの摩耗も混合ガスの圧縮を下げる原因になりますから、
コンプレッションが抜け、しかもオイルの燃焼に酸素を取られるので、出力は低下し排気音も悪くなります。
排気音の劣化はWの魅力を大きく損ねることになります。

現オーナーによると、この車両の走行距離は20,000㎞位だろうとのことですが、
エンジンの中はどのようになっているか調べてみますと・・・

これから分解するエンジンです。
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ロッカーケースを外すと、バルブスプリングの周りは高温でオイルが焼けて黒くなってます。
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ヘッドを外してピストン頭部を見ると、右サイドが濡れています。
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左サイドはまだ少し乾いてますね。
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シリンダーを抜いてみると、スカート部は焼付きはもなくていい状態です。
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燃焼室側は、乾いている方ですがカーボンが多い。右サイドが少し湿っています。
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バルブスプリングを分解した排気側。ステムシールは旧式でコチコチに硬くなってます。かなり熱を受けています。
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ステムシールを外そうとしたら砕けてしまいました。 とっくに死んでますね。
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両サイドの吸排気バルブを外しました。
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右サイドの吸気シート周りは濡れてますね。バルブの当り幅も広くなっています。
ガイド孔が摩耗すると、ステムとの隙間が大きくなってバルブも暴れながら往復します。
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左サイドはシートの様子は良好だけど、ポートの中は濡れてます。
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外した吸排気バルブの傘部。
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吸気バルブ。右側が右サイド。濡れてますね。
吸気ポートは負圧になるので、ガイドの隙間からオイルが吸われて傘が濡れます。
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排気バルブは燃焼ガスで高温になり、オイルは焼けますがカーボンの堆積がひどい。
シート当たり面にカーボンを噛んでますね。
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バルブガイド孔の摩耗は修理の大きなポイントです。





















2019 秋 36 th W1箱根ミーテング ③

気ままに会場を徘徊・・・。

美しいTT!



雷仙人の愛車。油圧式クラッチでフィーリングアップ!
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新しいキャブレター 走っててより安心。
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エアークールチューン!
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オイルクーラー!
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Wにはサイドカーが似合いますネ! 増えてる?
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2019 秋 36 th W1箱根ミーテング ②

ミーティング駐車場でWに装着されていたバッグの特集です!
ロングツーリングするライダーが増えてきているんですネ~。
皆さんそれぞれ個性的! 車両と併せて見て歩いて楽しいです。


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2019 秋 36 th W1箱根ミーテング開催!

ご無沙汰してました。

本日、晴天の中、ミーティンが開催されました!
参加者162名、新人29名と大盛況でした。
(新人が多くて嬉しかったです)

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代表 植澤 勉

【アクセス】
電話: 090-1863-8414
FAX: 0544-58-2427
e-Mail:
info@u-crank.com



当社「U-CRANK」はカワサキバイクW1エンジンのOH(オーバーホール)を行います。

従来困難とされてきたクランクシャフトも完全分解して特製ニードルに交換します。
精度の高い組立てはエンジンの振動を減少し快適な走行を実現します。

W1は製造されてから既に40年経過しています。
分解するとオイル通路に堆積したスラッジによりダメージを受けているクランクが少なくありません。
故障する前に是非早期のOHをお勧めします。

お気軽にご相談ください。

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