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ピストンリングの仕組み ⑥

薄幅リングが実用化できたのは多くの技術進化のお陰です。
代表的なものを上げると、

材質変更:従来の鋳鉄からスチール化が進みました。2ndリングもスチールに向かっているそうです。
スチールでより適切な張力をもたせた薄いリングが製作可能になったのですね。

表面処理:この数十年のリングの進化には欠かせない技術進化です。
すなわち「より硬く薄い表面処理」が可能になったからなんです。
リングは薄幅化で油膜が薄くなりオイル消費が減ると、容易にシリンダと接触して磨耗が増えます。
摺動面に適切な材料を付けることで摩擦や摩耗を低らして熱伝導性を高めているそうです。
最近の技術ではIP(イオン)処理、DLC(ダイアモンド)処理などが代表選手です。

高い精度で安定的に作る生産技術がこれらを支えているのは言うまでもありません。


現在の一般的なオーバイのリング。 トップはスチール製でCrメッキが施されています。2ndは鋳鉄製。
IMG_1419_convert_20130721191121.jpg


別の機種のリング。 2ndリングにも表面処理が施されてあります。
IMG_1425_convert_20130721191235.jpg


レース用リング。 フリクションを減らすためにTop、2ndリングともチタンコーテングされています。
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当社「U-CRANK」はカワサキバイクW1エンジンのOH(オーバーホール)を行います。

従来困難とされてきたクランクシャフトも全分解して特製ニードルに交換します。
精度の高い組立てはエンジンの振動を減少し快適な走行を実現します。

W1は製造されてから既に40年以上経過しています。
分解するとオイル通路に堆積したスラッジによりダメージを受けているクランクが少なくありません。
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