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ノッキングによるダメージ


修理依頼を頂いたお客さまのヘッドです。

ヘッド面中央部吸気側にノッキングによる強いダメージがありました。
ガスケットのビード痕に沿ってアルミが剝ぎ取られたように窪んでいます。
IMG_0010_1.jpg


ノッキングのダメージは点火プラグから遠くて高温になる部分に発生しますから、
プラグの反対側、冷えにくいプッシュロッドのトンネル付近、まさにその辺りですね。
IMG_0017_1.jpg


黒い部分は特にダメージが大きく、繰り返しノッキングで攻撃されたのでしょうね。
IMG_0028_1.jpg


通常、プラグで点火された炎は順次広がって全体が燃えますが、ノッキング発生の条件が揃うと、
プラグから遠い未燃ガスは圧縮され、発火温度に達すると勝手に燃えるんですね。
(低速高負荷時は燃焼行程の時間が長く、エンドガスは炎を待たずに発火しやすい)
IMG_0013_1.jpg


プラグに近い部分ではノッキングのダメージはほとんど無いですね。
IMG_0033_1.jpg


ノッキング」 とは異常燃焼のことで、混合ガスがプラグの炎が届く前に勝手に発火する現象です。
低速高負荷、過早点火、高温の条件が嚙合うと混合ガスが自発火するんですね。(ガスの薄過ぎも原因の一つ)
もう、「燃焼」というより「爆発」的にガスが燃えますから、短時間で超高圧になります。
繰返し高圧波を受けると、燃焼室壁面を保護している「静止層」が破壊され、高温に曝されてでダメージを受けるわけです。
ガソリンエンジンの「癌」と言われています。

ノッキングが起きる位のセッテングは、エンジンの性能を発揮してくれる領域に入っているということですが、
大事なのは、ノッキングが起きた時に、早く回避する算段を取ることです。
ノッキングが長く続くことがダメージにつながります。

写真のヘッドは相当なダメージを受けてますが、それまでの間エンジンは高性能な走りをライダーに提供してきたのでしょうね。

W1の場合、ノッキングの原因はガバナーの暴走進角が一番考えられますが、
起きたら、アクセルを緩めるとか、シフトダウンで回転を上げるかして、長くノックさせないことが大切ですね。

「ノックは3回」・・・なんてネ・・・(汗)




























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当社「U-CRANK」はカワサキバイクW1エンジンのOH(オーバーホール)を行います。
従来困難とされてきたクランクシャフトも完全分解して特製ニードルに交換します。
精度の高い組立てはエンジンの振動を減少し快適な走行を実現します。
W1は製造されてから既に40年経過しています。
分解するとオイル通路に堆積したスラッジによりダメージを受けているクランクが少なくありません。
故障する前に是非早期のOHをお勧めします。
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